時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

2019-01-01から1年間の記事一覧

素晴らしかった。私の2019年。

この時期は、誰もが思う事。 「早いなあ!もう今年も僅かなんだ。」 クリスマスがもう直ぐそこです。 アルゼンチンではクリスマス25日は国民の祝日です。祝日ですが、少なくとも私の住む町では日本の様なお祭り騒ぎはありません。 プレゼント交換をしたりご…

驚きだった。私の体。

パタゴニアは先週はずっと雨、曇りの天気で風も強く、一日中薪ストーブを焚いていました。 ブエノスアイレスから数年ぶりに友人家族が遊びにきてくれましたが、2歳の息子は外で遊べずエネルギーを持て余していました。 私の暮らしに興味を持って連絡をくれた…

美味しかった。林のきのこ。

日本にも自生しているのですが、あまり馴染みがないきのこ、アミガサタケ。 でもこちらではhongo de ciprés シプレスキノコと呼ばれ、大変人気があります。 西洋料理によく合い、ヨーロッパでは人気のきのこです。移住者や旅行者はユーロや米ドルで買ってい…

綺麗だった。自然の贈り物。

11月になりました。 日本は紅葉の美しい季節の筈ですが、大型台風と大雨で大きな被害が出たと聞きました。 被害に遭われた方々が、一日も早く落ち着いた日常に戻れる事を祈っています。 遠くにいる私にはそれしか出来ません。 パタゴニアは寒い春になってい…

大好きだった。私と全て。

以前に書きましたが、3年ほど前、動物愛護協会から女の子の犬を引き取り「お嬢」と名付けました。けれども一年ほどして、お嬢は自分で新しい里親を見つけ、ふらりと出て行ってしまいました。 お嬢が行ったのは、我が家から歩いて20分ほどのアメリカ合衆国か…

硬かった。心の鍵。

お天気雨の多いここは良く虹が出ます。 虹が出ると、なんだか嬉しく浮き浮きします。 日本にだって虹は出ます。小さい頃から数えくれないくらい虹を見てきました。そしていつも浮き浮きしてきました。 それなのに虹の絵を描こうとして描けませんでした。色と…

情けなかった。久しぶりの窯焚き。

一年ぶりに窯焚きをしました。 今回は薪窯を経験したいと、チリ在住の若い日本人の女性が一緒でした。 焼き物を始めて3年の彼女ですが、勉強家で毎日土と真剣に向き合っていて、私はとても良い刺激を受けました。 10日間我が家に滞在し、我が家の蹴轆轤で、…

強かった。自分の意思。

人生にはドーンと落ち込む時期というのが必ずあるものです。 といきなり大袈裟なことを書きましたが、9月になって突然私は自分のエネルギーが萎んでしまったのを感じました。 8月31日の早朝に怪我をしてしまい、3日間ほとんど何も出来ませんでした。こういう…

速かった。地球の自転。

私は豆腐作りの為、冬でも朝4:00には起きます。先ず薪ストーブに火をつけ、猫の福に朝ごはんをあげ、それから外に行って犬達におはようを言いながら星を見ます。 曇りで空が暗い時は、家の前にそびえ立つ大松を見ます。どんなに寒くてもそうして1日を始めな…

優しかった。姉の思い出。

8月3日 姉が逝ってから3年です。「ええ?もう3年。」という気持ちと、「まだ3年。」という気持ちが半分半分です。 2つ違いでしたから、私は姉の年を1つ超えました。 やっと姉の事を話せるようになりました。姉の遺影も飾れるようになりました。 今までは辛…

有難かった。友達の言葉

前回、タジン料理のことを書きましたが、私はとんでもない間違いをしていました。 タジンはモロッコ料理です。 バルバラもきちんとmarruecos(モロッコ)と言っていたのに、私の脳内翻訳で、勝手にトルコになってしまいました。 日本の友人が指摘してくれて気…

心地良かった。一緒の時間

数年前、送ってもらった日本のDVDで、トルコの料理を見ました。 野菜や肉を焼き物の鍋に入れ、蒸し焼きにする料理でした。私はグルメとか人気レストランとかに興味がないのですが、その時は蓋が高く独特の形で面白い焼き物だな、蒸し焼きだから美味しいだろ…

鋭かった。一つの言葉。

いつでも謙虚にいたい。 正直でいたい。 心は子供の様に純粋でありたい。 素直になりたい。 歳を重ねるとは魂を磨き、それなりに熟成していくことで、決して偉ぶることでは無いと思っていました。年下でも、子供でも学ぶ事はいっぱいあって、決して歳取った…

大切だった。物の命。

子供の頃から欲しい物がいっぱいあって、手に入れてもすぐに新しい物が欲しくなるので、良い物を買って大切に長く使うことより、安物買いの消費生活をしていました。 アルゼンチンに来てからは経済的に厳しかったこともあり、物が買えなくなった代わりに、物…

頼もしかった。私の自然治癒力。

1ヶ月ほど前、私の顔は酷いことになっていました。 もともと顔に大きな傷があり、各部位の形も位置も微妙にアンバランスで、ブスと言われることに何の抵抗もありませんでしたが、その時の状態は、それ以前の問題でした。 まず顎や頬にかなり大きな吹出物がい…

眩しかった。朝の虹。

気持ちが沈む時や落ち着かない時、不安が頭を持ち上げる時、私はいつも空を見ます。 それは昼であったり、夜であったり、明け方だったり、雨だったり、雪だったり、快晴だったり、冬だったり、夏だったり…。 特に何がある訳でも無いのですが、空を見上げるだ…

面白かった。ボルソンの町

秋も深まり、毎朝霜が降りるようになりました。 一日中薪ストーブを焚いていますが、火の消えた明け方は室内でもぐっと気温が下がります。 朝は4時から豆腐作りを始めますが、明け方と言うより、まだ夜中の雰囲気です。 厳しい冬も間近です。 先日少し時間が…

小さかった。サフランの花。

子供の頃から、大食いで甘いもの大好きでしたが、食に興味はありませんでした。 外食にはよく連れて行ってもらいましたが、ファミリーレストランや大衆食堂で、食材や調理法に凝ったお店には行ったことがありませんでした。 メニューから料理を選ぶ事が出来…

感激だった。プロの技

私は旅行をしません。 家を空けるのが心配という事もありますし、体力的にしんどい事もありますし、知らない場所への好奇心より不安の方が強いですし、食べることは好きですが、料理に関心がありませんし、建築や芸術品への造詣がありませんし、経済的なゆと…

贅沢だった。私の暮らし

日本へ帰国する時、一生に一度くらい贅沢してビジネスクラスで帰ろう!と思いました。 今回の日本帰国は、お世話になった方々に直接会ってお礼をしたかったので、ほとんど毎日移動の予定でした。ですから日本へ着く前に体調を崩してしまっては、元も子もあり…

幸せだった。日本。

実は今、日本で書いています。 2週間の日本滞在でした。 今回は今までお世話になった日本の方々に出来るだけ会って、直接お礼が言いたかったのです。 友人の少ない私でも2週間では短すぎ、会えない方も沢山いました。 東京、横浜、日光、名古屋、三重、岐阜…

複雑だった。街の信号機。

パタゴニアの田舎町エルボルソン。 今では田舎町とは言えない程、人口が増え、観光地、避暑地として有名になってしまいました。 以前ののどかな街の方が良かったですが、それでも私はエルボルソンが好きです。人種差別がないとは言えませんが、この街には海…

元気だった。駐車場のマンサニージャ

パタゴニアに来て私はハーブティーを飲むようになりました。 それは自生のハーブが取れるからです。 メンタ(ハッカ)は収穫しやすく保存しやすく飲みやすく、冷たくても温かくても美味しいお茶です。以前、ビニールハウスがあった時はレモンバームがありまし…

嬉しかった。農場のアマンカイ

1月末から雨が降らなくなり、どこもかしこもカラカラに乾いてきました。 朝露さえ下りなくなりました。放火による山火事が広がっています。毎年毎年繰り返される事です。 日本の様に放火に対する刑罰が殆どなく、犯人が分かっていてもどうすることも出来ませ…

楽しかった。エルボルソンの書き初め

ここ数日快晴で日中は30度近くになります。でも早朝は5度近くまで気温が下がり、寒くて午前中ストーブを焚く日もあります。 日本の様に湿気がないので30度になっても、日陰や室内では涼しく感じます。私が移住した25年前は、エルボルソンに日本人は4人、日系…

美味しかった。パタゴニアのお餅つき

2019年が始まりました。 今年もよろしくお願いします。イブと大晦日の夜は、毎年毎年爆竹鳴らして音楽かけて大騒ぎするのがこちらの習慣でした。勿論動物が怖がる、うるさいと嫌がる人も多いですが、騒ぐ人達は他人の事なんて御構い無しです。 パタゴニアは…