時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

2015-01-01から1年間の記事一覧

「一年の終わりに。グラシアス」

2015年ももう終わりです。 今の自分が自分である事、今の生活が自分の生活である事が不思議な気がする一年でした。その位この一年は私にとっては重く、自分を取り巻く環境、人間関係、価値観が大きく変わりました。本当に大変な時、困った時、悩んだ時こそ人…

「おめでとう ルンルン」

縁あって結婚式に招待されました。二人とも私の日本語の生徒さん。半年くらい前から「私たち結婚するの!」と嬉しそうに言っていました。 そして結婚式の前の授業の最後に「結婚式に家族で参加してもらえませんか?」と招待してくれたのです。 正直言って結…

「朝の深呼吸 スハースハー」

前々回持病のことを書いたら、友人達を酷く驚かせてしまった様です。でも言い換えるとそれだけ私は丈夫で健康に見えたと言うことで、それならこれからもきっと大丈夫だと妙に自信を持ってしまいました。病気の経過はおいおい書いていきたいと思います。心配…

「一年の終わりに。グラシアス」

2015年ももう終わりです。 今の自分が自分である事、今の生活が自分の生活である事が不思議な気がする一年でした。その位この一年は私にとっては重く、自分を取り巻く環境、人間関係、価値観が大きく変わりました。本当に大変な時、困った時、悩んだ時こそ人…

「もう昼ですよ ムニャムニャ」

私は頭がかたいと良く言われます。 硬い?固い? 物がぶつかっても頭に怪我した事がなく平気です。またそれとは別に柔軟性が無く、機転も利かず、頑固で相手をうんざりさせる事も多いそうです。 年とともにだいぶ柔らかくなってきたつもりですが、それでも如…

「転んじゃった。アハハハ」

もう迷惑をかける人も居ないはずなので書こうと思います。 脊髄小脳変性症 私の病気です。 発病して5年くらい経ちます。視点が合わず、視界がぐるぐる回る様になり、上を向いたり、急に顔の向きを変えると吐き気がする様になりました。視点が定まらないので…

「日本食、健康食。ムムム?」

アルゼンチンに住んでいるとでいると、自分が日本人であるという事をとても意識します。 数年前日本のカレンダー展をエルボルソンで開催しました。その時日本の風景写真を見て、「日本には富士山以外に山があるんだね。」とか「田んぼがあるところに、冬は雪…

「図書館 ビブリオテカ」

8月の末に雪が降り、9月になっても粉雪の舞う寒い日がありましたが、ここ数日日中は春を感じさせる暖かな日が続いています。 我が家では水仙の蕾もまだ固く果樹も冬眠中ですが、標高が200m低いエルボルソンの町では梅の花が満開です。 さて今回は町の図書館…

「小さな事 コツコツ」

4月5月と毒のある言葉を随分受け取ってしまいました。心が酷く汚れ、「一度お灸を据えてやる。その傲慢さを反省しないならギャフンと言わせてやる。」と、戦う事ばかり考えていました。 でもそう思えば思う程、本当に大切な事からどんどんずれて行ってしまっ…

「変わらない良さ ボコボコドロドロ」

我が家は街から約17km西にあり、標高が100mほど高くなっています。街から5kmは国道の舗装道路ですが、マジン地区に入ると土道に変わります。ここ数年急激に増えた人口で、交通量も増え、建築資材を運ぶ大型トラックも頻繁に通る様になりました。 当然道はボ…

「ぶれないこころ コケコッコー」

つい最近見た忘れられない映像があります。 人に体を持たれた一羽の鶏を正面から撮っていました。鶏は顔を上げまっすぐ前を向いていました。そして鶏を手に持った人が静かに鶏の体を上下左右に動かしました。 鶏の体は当然動きます。でも前を向いた鶏の顔は…

「いつも目の前に。ザワザワ」

地名には残っていませんが、私が子供時代過ごした町には富士松という名前が色んなところに付いていました。 小中学校、役場の支所、私鉄の駅名。 昔、富士山の様に大きな松があったからだと聞いたことがあります。小学校の頃、校長室に掛かっていた大松の写…

「な、なんなんだ!ボコボコ」

本来なら一年で一番寒い季節。ところが今年は雨曇りのぐずついた日は多いですが、パタゴニアらしい寒さがありません。 タンクの水が凍った日も、霜柱が立った日も殆どありません。過ごし易いと言えば過ごし易いのですが、何だか拍子抜けした気分です。 冬籠…

「思いっきり シャリシャリ」

我が家は、去年一昨年と2年連続で果実の不作でしたが、今年は大豊作でした。 プラムもりんごも、ジャムにしたりジュースにしたり、ドライフルーツにしたり、ケーキや寒天に入れたりそのまま食べたり、それでも余り、毎日バケツ一杯落ちた果実を拾い、農場中…

「木を切る フウ〜」

カラカラの干ばつの夏から、曇り、雨のぐずついた秋になりました。厳しい寒さも無く、アンデス山脈の紅葉も例年より色あせていたような気がします。 冬籠りに重要な薪も十分に蓄えてあるので、作陶や日本語教室の教材作り、習字など家の中でずっとのんびり過…

「素敵な贈り物 ホクホク」

地球規模の乾燥温暖化。残念な事にパタゴニアだって例外ではありません。 3月から農場のあちこちに出始めるヌメリイグチきのこ。今年は6月の今まで両手で数えられる程度しか確認していません。 松露きのこも、年々減って来ていましたがそれでも少しは収穫が…

「私の居る場所 シンシン」

若い頃は、今考えるとつまらない事にイライラしたり、落ち込んだりしてよく具合が悪くなっていました。そうすると決まって偏頭痛が起きました。 ここ数年、具合が悪なるとか寝込むという事が有りませんでしたが、最近、状況の急変化とそれに伴う諸々の問題で…

「輝き キラリ」

パタゴニアは秋も深まりました。風が吹く度黄葉した葉がカサコソ大きな音をさせて散っていき、少しづつ寂しい風景に変わっています。 マイナスに下がる朝も増え、一日中薪ストーブを焚いています。 雨も多くなってきています。やっと夏が終わりました。やっ…

「またね。ワンワン」

もう何ヶ月も経つのに、未だに「あれっ」と思う時が1日のうち何度もあります。 あれっ?林に薪集めに行くのに、如何して付いてこないんだろう。 あれっ?近所の犬達が遠吠えしてるのに、如何して参加しないんだろう。 あれっ?雨上がりで地面が湿っているの…

「今年の梅干。ギトギト。」

お久しぶりです。 この1ヶ月パタゴニアから離れていました。 帰ってみると此処はすっかり秋の気配に包まれていました。アンデスの山の紅葉も始まりました。今年は果樹が大豊作で、木から落ちた林檎の実が拾い切れずに地面にゴロゴロ転がっています。 雨の降…

「かりんの実 ワクワク」

日本では「桃栗3年柿8年、ゆずの大ば○20年」と言う様ですが、本当なのでしょうか?日本の豊かな土壌と気候では、種を播いてからたった3年で 桃や栗が収穫出来るのでしょうか?パタゴニアに長く暮らしていると、その年数の短さがにわかに信じられません…

「蜜の味、ブンブンブン」

私は花の事は全く分かりませんがエルボルソンはラベンダー、ローズマリー、バ ジル、セージなど西洋ハーブ栽培が盛んで、野生の様によく育ちます。 また夏乾燥しているからかドライフラワーが盛んです。 我が家の自然農場にも20年株のラベンダーがあります…

「逞しい植物 ピンピネーラ」

もしかしたら日本にも世界中にもあるのかもしれませんが、ここパタゴニアには とっても逞しい草があります。 その名は「ピンピネーラ」。 つる性の草で鋭い棘がある訳でも、毒があるわけでもなく、緑鮮やかな葉が地面 をおおい湿気を保っていてくれるなかな…

「再会。ドキッ。」

焼き物を始めて15年以上です。パタゴニアへ来て、村の生活向上センターの焼 き物教室に参加したのがきっかけです。 特に焼き物に興味があった訳でなく、たまたま隣人がそこで焼き物を教えていて 誘ってくれ、言葉を覚えたかった事、友人が欲しかった事、自…

「日本祭。バンザイ。」

昨年末、チリのバルディビアにあるアウストラル大学での日本祭にゲストとて行って来ました。ゲストなんて書くと”すごーい”と思われますが、実はその大学 の日本語教師の友人のお蔭で参加させて頂けたのです。有難いことです。 友人がお任せしますと言って下…