時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

2012-01-01から1年間の記事一覧

「娘の卒業式」

もし私に子供が居たら?と時々考える時があります。「子は鎹」のことわざがあるように、もし子供が居たら今とは違った状況になっていたでしょう。でももし子供が居たら、私みたいな、いい加減な親では可哀想だった気もします。どちらにしても、アルゼンチン…

「アルゼンチン流 家作りのいろいろ」

やった〜!!ついに材木が届きました! 大工さんのおだてたり脅したり、なだめたりすかしたり、押したり引いたり、決して私たちでは出来ない手腕の御蔭です。ただ・・・材木が届いた翌日 から久しぶりの”大”雨。家じゅうのビニールをかき集め材木にかけました…

「家つくり 壁塗り完了」

大工さんのやんやの催促にも関わらず、材木や注文したドアが届きません。12月に入ると国全体が夏の休暇で浮足立ち、来年2月まで物事が進まない アルゼンチンです。一体どうなる事やら・・・。 屋根は付きませんが内外の壁塗りが終わり、電気のスイッチも洗面…

「アルゼンチンでの家つくり 第2回」

資材屋さんから煉瓦やコンクリートなどが順調に届き、家つくりもどんどん進んでいます・・・と言いたいところですが、木材屋さんから木材が 届かず工事が一時中断しています。アルゼンチンではよくある当たり前の事です。 家つくりを決めた時、一番信頼でき…

「パタゴニア流家つくり」

今年の春は低温気味で、天候も曇り、小雨とはっきりしない日が続いています。 待望の家つくり、大工さんがヨーロッパの休暇から帰ってきていよいよ始まりました。 そこでしばらくここで、パタゴニア流家つくりを紹介していきたいと思います。10月17日大安吉…

「メッセージ」

去年の春、玄関横の壁に接して生えている植木の枝に、野鳥が巣をつくりました。 小さなくちばしに材料を加え、何度も行き来して、あっという間に可愛い巣をつくり、卵を生み温め始め、時々オスが餌を加えて戻ってき て、巣の中のメスに口移しで与えていまし…

「流れ星」

前回は露天ぶろから見えるサクランボの木の写真をアップしましたが、あれから二週間も経っていないのに、もう満開の時期は過ぎて、今は風と共に花 弁が舞い落ちています。 パタゴニアの春は少しも落ち着いていません。快晴の日は日中汗ばむ陽気ですが、早朝…

「露天風呂から」

我が家には露天風呂があります。移住して2年はずっとシャワーの生活でしたが、農場にはストーブでは燃やしにくい小枝がたくさんあり、ドラム缶が手に入った時、簡単なドラム缶風呂を作って沸かして入ってみました。 季節は秋の始り。ストーブを点ける程じゃ…

「一緒にやろうよ。家つくり、登り窯つくり」

アカゲラの子供たちがやって来て、猫柳の花が咲き、冷たかったアンデス山脈からの風がふっと柔らぐ瞬間に私は冬の終わりを感じ、水仙の花が咲き、果樹の花のつぼみが膨らみ、みそ汁の具にタンポポの葉を摘むようになると春の訪れを感じます。 朝真っ白に霜が…

「笑う門には福来る」

「キルキルキル・・・・」 甲高い鳴き声と共にアカゲラの子供たちが、今年ものうじょう真人の林にやって来ました。この声を聞くと、私は春も近い事を感じます。 今年の冬は思いもしなかった事が起こり、大変な思いをしました。苦しかったあの時の気持ちを懐…

「ラゴ プエロのお菓子祭り」

前回のブログで紹介したラゴプエロ市でのお菓子祭り。日系二世の友人と参加しました。 ただ予想に反して国際色は殆ど無く、クリームを原色に色付けしたケーキ、レモンやアップルパイ、カスタードプリンなど、殆どがこ ちらのケーキ屋さんで売っているお菓子…

「パタゴニアで和菓子作りに挑戦中」

4月に行われるお隣の町のお祭り、日本代表として参加させて頂いている「民族祭」 このブログでも何度か紹介させて頂きました。 毎年参加国も、来るお客さんも多くなって大盛況です。 そして今年は冬にも何か民族祭りをしようという話が盛り上がって、8月19日…

「アンデス山脈の霊山ピルテュリキトロン(piltriquitro

写真の山はエルボルソンの町を抱き込むようにそびえているピルテュリキトロン(piltriquitron)です。2260mとそれ程高くはあ りませんが、ドーンとそそり立っているのでとても迫力があります。 名前は雲を巻き込むというような意味がある…

「パタゴニアで囲炉裏を囲みどぶろくを飲む」

「ええっ?パタゴニアのどこに囲炉裏があるの??」 と聞かれたら、今は「知りません」と答えるしかありません。でも今年中には絶対土間と囲炉裏とかまどのある小さな長屋風の家を、ここ「のうじょう真人」に作るのが私の目標です。そう夢じゃなく目標です。…

「パタゴニア犬、パクの変貌」

二枚の写真、一年前と現在の同じ犬です。 犬だって年を取れば白髪になるし、体系も顔つきにもそれなりの貫録が出てきます。私の愛犬2003年2月生まれの「パク」、当年9歳5カ月。中型犬なので、まだそれほど年という年齢でもないと思うんですが、この変貌は何…

「漢字の魅力」

日本語と習字教室をエルボルソンの文化センターでしているので、時々「自分の名前を漢字で書いて欲しい。」と言って訪ねてくるアルゼンチン人がいますアルゼ ンチンでは若者に刺青が人気で、この小さなエルボルソンの町にも私が知っているだけで2件の刺青屋…

「初雪」

朝からどんより曇っていましたが、それほど寒いとは感じなかったので、「今日も雨かなあ・・・」と思いながら犬たちと農場の見回りに行きました。 西風が強く、その風がアンデスの谷間からみるみる真っ黒な雲を運んで来ました。そしてあたりが急にうす暗くな…

「薪割り」

日本に住んでいた若い頃、私はよく履歴書を書きました。今はどうなのか分かりませんが、あの頃は短期のアルバイトでも必ず履歴書を出さなければい けませんでした。そしていつも困っていたのが「趣味」の項目。 我を忘れて打ち込むとか、時間を忘れる程集中…

「陶芸家目指して」

「そこで何をしているんですか?」 良く聞かれる質問です。今まではただ「楽しく生きてます」と答えていました。 でも4月にある出来事があって、「私はここで何をしたいんだろう」と真剣 に考えることになりました。 どうして私はここに居るんだろう?何を…

「思い込み」

中学校の音楽の時間の思い出。 テストで一人ずつみんなの前で歌わなければなりませんでした。気の小さい私は緊張しきっていました。そして歌い出したら・・・先生が苦笑い しなが らピアノで伴奏をはじめ、教室中が大爆笑。その笑いは私の歌が終わるまで止み…

「ラゴプエロの民族祭り」

今年もまたお隣のラゴプエロ市の民族祭りに”日本代表”として参加させて頂きました。今年で4回目のお祭りですが、私たち日本は2回目から参加し ています。年々参加国も増え、訪れる人も多くなってきています。 アジアの参加は残念ながら日本だけです。ここ…

「きのこ きのこ きのこ」

今年は珍しく夏に雨が降り気温が下がった為か、我が家はきのこが豊作でした。前々回紹介した「ヌメリイグチダケ」の他にも「なめこもどき」「くり たけ」「しょうろ」がいつもより多く出ました。そして幻のきのことなりつつあった「ちょりきのこ」も大量に出…

「夢の実現」

アルゼンチンに移住した時、パタゴニアの土地探しの時、そしてのうじょう真人に暮らし始めた時、どんな時でも私にはいつも実現させたい夢がありま した。もちろん今でもあります。思いは必ず叶うといろんな人から言われますし、私もそう信じています。でも私…

「きのこにありがとう」

例年の2月は乾燥して暑く埃っぽく、残暑厳しい月ですが、今年は雨、曇りの日が多く、薪ストーブを焚いた日もありました。旱魃が進んでいるので、雨が降ると私個人はほっとしますが、観光客は何処へも行けずうんざりしていたことでしょう。 ただ薪の準備が出…

「鏡よ鏡よ鏡さん・・・」

我が家は日があまり当たらない構造で、昼でも薄暗いです。おまけにケチな私は無 駄な電気はつけないので、余計暗く感じます。でもお陰で埃や蜘蛛の巣で一杯なのにあまり目立ちません。夏は家に入ると気温がぐっと下がりとて も涼しのも利点です。 こういう家…

「アルゼンチン長距離バスの楽しみ方」

アルゼンチンは広い国です。渓谷あり滝あり氷河あり山 あり海あり湖あり乾燥地あり。住民も生活習慣もさまざまでそれぞれ特徴があり、何処がお勧めなんてとても言えません。折角遠い日本から観 光に来るのですから、「ここも、あそこも」と欲張る気持ちは分…

「アルゼンチンの新年」

明けましておめでとうございます。日本を離れて20年近く。ずっと暑い夏の新年を迎えています。 日本ではどうか分かりませんが、アルゼンチンではマヤ暦の終わる今年2012年は悲観的、楽観的両面で結構話題となっています。 私は、と言うと個人的には「今まで…