時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

2013-01-01から1年間の記事一覧

「ああ、2013年は素敵な年だった!」

毎年毎年毎年言い続けている言葉。 「もう一年の終わり。早いなあ・・・あっと言う間だったなあ・・・」そして今年もやはり、同じ言葉をつぶやいています。 考えてみると青年海外協力隊でパラグアイに赴任してからずっと真夏の年末年始を迎えています。人生…

「続けること」

決して自慢できる事じゃありませんが、私の根気と集中力の無さは天下一品です。当然学校の勉強は嫌いでしたし、習い事も全て中途半端で、ずっと続けている事は一つもありません。 でも、電話もテレビもネットもないので情報に惑わされない平凡な毎日をたんた…

「早起きの楽しみ」

11月のパタゴニアは晩春。日が随分長くなりました。 朝5時過ぎにはもう薄明るくなり、太陽がアンデスの山に沈んでも暗くなるのは夜9時を過ぎています。 以前から早起きでしたが、今私は4時半には起きだして薪ストーブをつけ、豆腐作りの準備を始めています。…

「特製どぶろく」

私はお酒が全く飲めませんでしたし、好きでもありませんでした。コップ半分のビールで真っ赤になり、頭がくらくらして直ぐに眠ってしまいまし た。ですからお酒を飲む場所へは行きませんでしたし、お酒を楽しんだ事もありません。 年を取って、それなりに色…

「野生のりんご」

子供の頃好きな花はチューリップでした。ですからオランダは私の憧れの国でした。中学になって好きになったのは彼岸花です。猫の額の様な庭の隅に数株だけ真っ赤に燃えるような花が咲き、それがちょうど私の部屋から見えました。北海道に酪農実習に行った時…

「春に降ったあられ」

あられと言っても食べるあられじゃありません。空から降るあられです。 春の日も過ぎた10月初め突然あられが降りました。雹は何度か降った事がありますが、あられは初めてです。 急に空が暗くなって、パラパラと屋根に何かぶつかる音がしてきました。 「あ…

「アルゼンチンのアサード」

伝統料理、代表料理。 日本だったら「すし」「てんぷら」「すきやき」「うどん」「そば」「丼物」「懐石」「おでん」・・・。 それに加え郷土料理もあるし、海の幸山の幸に恵まれ、本当に食べる事作る事の好きな国民だと感じます。 さてここアルゼンチン。代…

「パタゴニアの桜」

暦の上ではアルゼンチンはまだ冬。けれどもボケの花のつぼみも日に日に膨らんで、タンポポも水仙も葉を伸ばし大地が緑に色づいていくのを見ると、 春はもう私の隣に来ているんだなあと感じます。 日本で春と言えば、何と言っても「桜」です。 もし日本に行く…

「パタゴニアでの運転免許証更新」

アルゼンチンでは身分証明書が重要で、全ての国民が自分の番号の身分証明を持っています。アルゼンチン国籍が無くても、永住権を取得した場合はこ の身分証明書が発行されます。国籍が違う場合は外国人用になり私の場合1994年取得時に93,25○,○○○番でし…

「私のエルボルソン所感」

アルゼンチンは10年に一回国勢調査があります。その調査で現在のエルボルソン市の人口は約25,000人でした。この数字は10年前の5倍です。 5倍の人口増加・・・これはエネルギー不足、ゴミ問題、森林伐採など住んでいると実感する驚異的な数字です…

「パタゴニアの冬の贈り物」

年令と共に段々パタゴニアの寒さが身に堪えて来るようになりましたが、それでも私は冬が好きです。車の運転には危険で町に行くには不便ですが、特 に雪景色が好きです。雪の滅多に降らない地方で育ったので、降り積もる雪を見ていると今でもうきうきわくわく…

「囲炉裏のある暮らし」

今年は暖冬でなんだか気味悪いね、なんて友人たちと話していたのが、先週から急に寒くなりました。連日マイナスなので、水道管の中で水が凍って、それが溶けずに水が出なくなりました。それで小川からバケツでの汲みが日課となっています。不便ですが、これ…

「炭の威力と火鉢の偉大さ」

テレビの時代劇などで、寒い冬に火鉢に手をかざしている場面を見て「あんなんで暖かいのかなあ?寒そうだな。」と思っていました。私の年齢は石油 ストーブ が主で、流石に火鉢はもう身近な存在では無くなっていました。パタゴニアに暮らし始めてから暖房は…

「ローズヒップ。ロサモスケータ」

日本ではローズヒップと呼ばれているのでしょうか?こちらではロサモスケータと呼んでいます。もともとはパタゴニアに自生していませんでしたが、 ヨーロッパ人の移住と共にあっという間に広がり、余程パタゴニアの気候や土壌が合っていたのか、今でも物凄い…

「納豆食べたーい」

今アルゼンチンで、インフレとか経済危機とか、言葉だけでなく身にこたえ実感する毎日を送っています。今までだっていろいろありましたが、現在ほど 厳しいと感じた時期はありません。 日本語教室も生徒さんが集まらず開店休業状態、つまり失業してしまいま…

「ありがとうの小径」

早いもので、「小さな家を作ろう」と決心してから一年が過ぎました。 一年前と今では状況が随分変わり、家も当初一人で計画し進めていた時より、数段素敵になっています。正直これほど時間とお金と手間がかかるとは 思ってもいませんでしたが、その分愛おし…

「ラゴプエロ市の民族祭」

今年で4回目の参加となるお隣の市ラゴプエロでの民族祭。このお祭りが終わると冬だなあ〜と感じる程、私の中で季節行事となりました。 移民の国アルゼンチンらしいお祭りで、準備は大変ですが私は参加出来る事が楽しみです。特に今まではアジアからの参加は…

「バイオトイレ」

真剣にバイオトイレを研究しようと思って検索して、このブログに辿り着いてしまった方。ごめんなさい。 これはのうじょう真人での特製バイオトイレのお話で、他の場所ではおそらく何の参考にもならないと思います。 別宅作りはこのブログでも時々報告してい…

「パタゴニアの蜂鳥たち」

我が家に蜂鳥が居るのは知っていました。数年前の秋、薪小屋で冷たくなっている蜂鳥も見つけました。 亡くなったばかりだったのか、まだ柔らかく、深緑色でつやつや輝いていた背中がとても奇麗でした。長いくちばしから舌が出ていたので、お腹がすい ていた…

「双子の流し台」

年末年始の国を挙げての夏季休暇。家つくりも必要な部品が入荷せず進みません でした。 3月の末になってやっとやっと、10月末から注文していた台所の流しが届きま した。 自分たちで設計したこだわりの家ですから料理用ストーブもドアも窓も規制品は 寸法…

「日本カレンダー展」

能も無いくせにその場ののりで後先も考えず「やりたい。やります。」と言ってしまう私の悪い癖。もう何度もそれで周りの人たちに迷惑をかけ助けてもらってきたのに、今回も またまた言ってしまいました。 それはちょうど一年前の事。ブエノスアイレスで在ア…

「2月28日」

「残念ですが、現実は受け入れなければなりません」これは大好きで尊敬していた先輩が余命宣告を受け、それを私に伝えてくれた時の一年半前の言葉です。移住してからずっと、私の心の支えでした。何でも相談してきました。頼って甘えてきました。苦しい時期…

「エルボルソン滞在アドバイス」

賑やかな所が苦手で、観光シーズンの年末年始は人が活動を始めるお昼近くから は絶対中心街へ近寄らないという、とても偏屈な私です。遠い日本か らアルゼ ンチンパタゴニア、エルボルソンやバリローチェの情報を求めてこのサイトに 辿りついた方にはあまり…

「パタゴニア初の囲炉裏」

調べたわけではないので「多分」ですが、パタゴニア初の囲炉裏が出来ました。 と言っても、まだ火を入れたわけではありませんが・・・。 家を作ろうと決めた時、絶対譲れない物として「囲炉裏」がありました。それで暖をとるとか、料理をするとか正直あまり…

「玄関のたたき」

パタゴニアは年明けから快晴が続き、乾燥した暑い熱い毎日です。湿気が無いので早朝は寒いくらいですが、日中の直射日光の強さは頭がくらくら します。みなさん、帽子は必需品ですよ。 また空気が乾燥しています。火の後始末には細心の注意を払って下さい。…

「想定外」

木曜日、生のカシューナッツを頬ぼっていると、突然ギリリと嫌な感じがしました。 「ああ、仕舞った!!」そう思ったけれど後の祭り。また歯の詰め物が食べ物に くっ付いて取れてしまったのです。 数年に一回ある突発事故です。前回はうっかりかぶせ物を飲み…

「ゆっくりゆっくり」

10月から家つくりを始めました。 見積もりから資材購入、あらゆる面で驚きの連続でした。でも家が出来上がっていくとそれ以上の驚きが待っていました。 まず煉瓦の上に塗った壁がもうひび割れてきた事。打った釘が失敗して突き出ている部分がある事。仕上…