時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

「アルゼンチンの新年」

明けましておめでとうございます。日本を離れて20年近く。ずっと暑い夏の新年を迎えています。
日本ではどうか分かりませんが、アルゼンチンではマヤ暦の終わる今年2012年は悲観的、楽観的両面で結構話題となっています。
私は、と言うと個人的には「今までとは違う世界が開けそう。それは良いことに違 いない。」とわくわくしています。
アルゼンチンでは元旦1日は祝日ですが、翌2日 からは平常に戻ります。クリスマスが国民的祝日でツリーを飾り、クリスマス用の甘いパンを焼き、ご馳走(殆どがアサードですが)を作り、プレ ゼントやカード交換をし、24日の0:00には爆竹を鳴らして大騒ぎします。大晦日の夜も大騒ぎをしますが、こちらはクリスマスほどではありませ ん。
実はこの爆竹、山火事防止や環境問題から販売も使用も禁止なんですけど、規則は 破る為にあるが常識のようなアルゼンチンではそんなことお構いなしです。幸い我が家の犬はその騒ぎと騒音をあまり怖がりませんが、この時期は 行方不明になったり心臓発作で無くなったりする犬が居て心が痛みます。犬だけでなく馬や牛、羊や鶏だって良い迷惑でしょう。しかも毎年暴発の 事故で怪我をする人が増えているのに年々騒ぎは大きくなっているのですから不思議です。クリスマスに興味の無い私はこの騒ぎを迷惑だと感じて いますが、アルゼンチン人でも結構怒っている人(特に犬と暮らしている人)はいるから面白いものです。
話が飛んでしまいましたが、大晦日はやっぱり明け方まで大騒ぎをしているので、 元旦の朝は本当に静かです。寝正月とは正しくこの事でしょう。そして2日 からはいつもと変わらない生活ですから、「年が改まった」という厳かな気持ちにはどうしてもなれません。
新年の大きな行事はありませんが、これから2月末まで南米は夏季休暇シーズンで落ち着きません。勿論観光地のパタゴニアも人で溢れま す。火山灰の影響で今年は人が来ないと思った私の予想に反して、エルボルソンは観光客が押し寄せています。宿泊も予約なしでは探すのに苦労す るかもしれません。暑さも厳しいですから、日射病や熱射病対策をしっかりとしてください。でも突然寒くなったりしますので防寒着は必要です。
そして乾燥警報が出ています。山火事防止の為、どんな小さな火にも注意してくだ さい。お願いします。

最後になりましたが、今年も思うまま、役にも立たない事を書き綴っていきます。 読んでくださる方ありがとうございます。2012年。楽し い年にしましょう。