時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

お餅大好き

ずっとやりたい事がありました。凄く日本的で、嬉しくって、美味しくって、楽しいこと。

お餅つき。

20年以上前、アルゼンチンの友人が桜の太い幹の丸太をくれました。薪にするのは勿体無すぎます。その時いらっした日本の大工さんが、それで臼と杵を作ってくださいました。日本の臼のように大きくて深いものは出来ませんでしたが、立派なパタゴニア臼ができました。

移住した日本人の方が来られた時や日本食が好きな友人を呼んで何度か餅つきをしました。

想像以上に喜んでくれました。

搗き立てのお餅も美味しいと驚く程食べてくれました。

 

ここ数年、エルボルソンで餅米が手に入らなくなったことや、コロナで人を呼びにくくなったことや、私の生活が変化して餅つきを企画するゆとりが無かったことなどがあって、臼と杵は部屋の隅で眠っていました。

でもずっと餅つきはしたかったです。

数年ぶりにブエノスの友人一家が尺八を日本で習得してきた友人を連れて泊りに来てくれました。

自然食のお店で餅米も手に入るようになりました。

ずっと曇りで外に遊びに行くことが出来ませんでした。

全てが餅つきの為に整った気がしました。

久しぶりなので上手く餅米を蒸かせるか、餅つきの指導?が上手くできるか不安はありましたが、この機会を逃したら、言い訳を続けてもう餅搗きはしないだろうと思いました。

 

友人たちに声をかけたら、20人以上の人が来たがったので、取り敢えず今回は半分の私を含めた11人でやりました。

2キロの餅米で2回餅つきをして、こしあんつぶあん、くるみあん、しょう油、野菜たっぷりの味噌汁、スライスチーズを用意しました。

 

餅は初めての子供もいましたが、美味しい美味しいともりもり食べてくれました。

予想外だったのは、アルゼンチン風のチーズよりも、味噌汁に餅を入れたお雑煮もどきが大人気でした。

そして餅米が搗くたびに粘りが出てくるのを面白がってみんなが杵で搗きたがり、ワーワー歓声をあげながら、とても楽しんでくれました。

 

ああ、楽しかった。美味しかった。喜んでもらえて嬉しかった。

2月になったら今回招待できなかった人たちを呼んで、2回目の餅つきをしようと思います。

今回よりも少し人数が増えそうなので、1キロを3回搗こうと思います。

 

これでこの杵と臼も、私がいなくなった後もずっと活躍出来そうです。それでも私はまだまだ元気にお餅を食べたいので、心も体も明るく過ごし、少しでも長くこの世界を楽しんでいたいと思っています。

 

写真の花はこちらで「石鹸花」と呼ばれています。

花を水と一緒に手で擦ると、泡が出て石鹸みたいになり、手が綺麗になります。

株をもらって農場に何度か植えましたが、残念ながらみんな枯れてしまいました。

今年は種を取って蒔いてみようと思います。

 

 

 

 

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群になって咲いています

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みんな興味津々