時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

「吃驚仰天」

北半球では寒波で大雪のところも多い様ですが、ここ南半球のパタゴニアは猛暑となっています。快、快、快晴の毎日です。日中の気温は30度を超え、熱風が吹きつけます。湿気が無いので木陰では割と快適に過ごせますが、それも午後4時には最高気温となり、木陰でも暑くなります。
けれども夜は気温がぐっと下がり、明け方は零度近くになる事もあります。
夜と朝が涼しいので、暑さに弱い私でも夏バテしないで済んでいるのかも知れません。

エルボルソンは近年避暑地として人気が出ています。クリスマス過ぎから3月まで観光客であふれます。信号の無い街は、私の様なトロイ運転者には恐怖です。なかなか左折(アルゼンチンは右側通行です)出来ません。駐車するにも一苦労です。以前、私が止めてから、前後にぴったりと駐車され、出るに出られず困った事がありました。それ以来、街の外れに駐車して歩く事にしていますが、最近ではかなり外れまで車が停まっています。
夏は出歩かないのが一番。友人が来てくれても、冷たい私は極力観光案内はしない事にしています。
でも短い夏は、観光業で生活している多くの人のかき入れ時です。皆あの手この手で観光客の気を引き、少しでもお金を落として行ってもらおうと知恵を絞っています。
先日如何しても、日中の人と車の多い時間に街に行かなければならなくなりました。街の外れに車を止め、中心まで歩いている時です。
ギョギョッ!として思わず立ち止まってしまいました。大きな張りぼてが目に入ったのです。
あんな大きな、しかもいかにも素人が作った張りぼてを見たのは、高校の体育祭以来の気がします。
「おもしろ〜い」
近くで見ようと早歩きで進んでいた時、第二のギョギョッに出会いました。こちらは突然だったので、本当に吃驚しました。
私から見たら不気味な雰囲気の、等身大の人形がバイクにまたがっていたのです。
この人形、パタゴニアの森に住むかなり有名な妖精?小人?で、置物、Tシャツなどお土産品になっていますし、絵本でもよく登場します。私の感性では、これがパタゴニアの森のシンボルかあ…。全然可愛く無いし、どっちかっていうと、不気味なんだけど…、と思ってしまいますが、アルゼンチン人には可愛いと人気があるのです。
メイン通りではありませんが、割と中心に近い場所です。どちらも車一台分の貴重な駐車スペースを取っています。お土産屋のシンボルの様ですが、確かに、思わず人を立ち止まらせてしまう力はあります。
それにしても、歩いている時に見つけて良かったです。もし運転中だったら、私の脆い集中力は、前方よりその人形達に行ってしまって、事故ってしまうところでした。

人が多くてウンザリ、と思っていたけれど、たまにはこうして観光客気分で街を歩いてみるのも面白いかも知れません。楽しい吃驚にまだまだ出会える気がします。

ところで、2、3ヶ月前から時々メール送受信に問題がある事がわかりました。
お返事を差し上げても届いていない事や、送ってもらったのに受け取っていない事が結構な数ありました。
理由は分かりません。通信関係で直ぐは無理ですが、受け取ったメールには2週間以内に必ず返事を出していました。もし返事が来ない!という様な事がありましたら、届いていない可能性があります。申し訳ありませんが、再送信お願いします。