時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

「のうじょう真人の薔薇」

暑い、暑い、暑い!!
南緯42度のパタゴニアで、こんなに暑くて良いんだろうか???
ここ数日、ブエノスアイレスよりも気温が高く34℃くらいまで上がっています。幸い朝夕は涼しくなりま すが、日中の暑さは異常な位です。私は暑いのが苦手なので湿気の無い涼しいパタゴニア暮らしを気に入っていたのですが、ここ数日の暑さに は本当に参っています。
さて、今回はがさつな私には似合いませんが、のうじょ う真人の薔薇自慢を。
我が家にはたった3本ですが薔薇があります。引っ越してきた時に既に植わっていましたが、移植されたばかりだったのかとても小さい株でし た。薔薇というと管理が大変だというイメージがありましたが、花卉栽培に関しては全くの素人でお恥ずかしい話興味もなかったので、何もせ ずお得意の“ほったらかし”にしていました。それでも毎年毎年小さいですが香り豊かな花を咲かせてくれました。
今年はなんだかごたごたと慌しい日々を過ごしていて、 はっと気づくともう一年が終わろうとしています。少し落ち着いて周りを見たら、ルピナスが種になり始めているし、ローズヒップは花盛り、 大好きなアンデスの山百合アマンカイもちらほら咲き始めているではありませんか。そして、そういえばこの時期は薔薇が咲くんだ、と思い出 したのです。
3株の薔 薇は驚くほどの数の花を咲かせて居てくれました。でもそのことよりも私を驚かせ感動させてくれたのは、周りの木の成長に合わせ、去年より もずっと高いところで花開いていたことです。こんなに背の高い薔薇を私は今まで見たことがありません。
選定とか追肥とか、難しい管理は一杯あるけれど、ほっ たらかしで自由に育った薔薇だってとても綺麗だと私は感じました。
「ありがとうね。いつも私の周りに居てくれてありがと う。」
本当に自然の力は凄いと思います。
毎日、薔薇の花が散る前にざるに集めています。お陰で ざるの置いてある部屋は薔薇の香りに包まれています。この後、自然乾燥させてお茶に入れたり、露天風呂に入れたりするつもりです。薔薇風 呂に入るのが“キモい”おばさんでは絵になりませんが、本人が気持ち良く楽しんでいるのだからまあ良いでしょう。