時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

自然の恵みを分け合えるということ

nojomallin2005-03-12

「夏も近づく八十八夜〜」
誰も居ないのを確かめて、調子と音程の外れた歌をいい気持ちで歌いながら、初夏、ハッカの新葉を摘み取るのが、昨年までの私の行事でした。
のうじょう真人の西はずれは小さな谷になっていて、小川が流れ、その脇の沼地にハッカの群生があります。日本へのお土産に持っていった時、このハッカ茶のファンになった友人の喜ぶ顔を想像しながら「今年ものうじょう真人の新茶、お裾分けするね〜」と、12月初旬、薄緑の柔らかい葉を、一枚一枚手で根気よく摘み取り、自然乾燥させ、お茶にしていました。ところが、昨年3月友人の家で、花盛りのハッカの群生を見つけたのです。
「今年はハッカの収穫しなかったの?」不思議に思って尋ねたら
「何言っているの。ハッカは花の時期、香りが一番強いんだ。今からが収穫期だよ。」
「え〜知らなかった。」
10年近く私は「お茶は新芽」と思いこんでいて、花一杯の頃のハッカの香りの強さに気づきながらも、それを収穫しようとは思いもしませんでした。
頭が固いんだなあ・・・、自然を素直に見ていないんだなあ・・・、と反省。
ですから今年は「冬も近づく二百十日〜」と歌い替え、今、花の開いたハッカの収穫をしています。
蜜蜂の為にかなりの花を残しているため、収穫は多くはありませし、送料の関係もあって20gしか送れませんが、もしのうじょう真人のハッカ茶を味わってみたいと言う方がいらしたら、どうぞご連絡下さい。
のうじょう真人の自然の贈り物を、たくさんの方と楽しめたら素敵だなと、考えています。