時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

豆腐講習会

3日日曜日 豆腐taller(講習会)をしました。

豆腐の作り方教えてと言う人は多く、今までは無料で個別に教えてあげていましたが、色々忙しくなったことや、体力的、経済的にきつくなって来たこともあって、それならきちんと準備して講習会をしようと思いました。1月2月に味噌講習会をしたら好評で、私も楽しかったし、1回の予定が希望者が多くて3回開催した事も自信につながりました。

募集したらあっという間に定員になって、3回は開催する事になると思っていましたが、いざ蓋を開けてみると、定員割れの5人しか集まりませんでした。しかもその内の2人は豆腐作りよりも、何年ぶりかに私に会いに来てくれるのが目的の180km離れた町に住む友人でした。

豆腐作りは麹から作る味噌と違って、覚えたら直ぐに家で出来るので、手作りの出来立て豆腐を食べてくれる人が増えたら嬉しいと思っていた分少し拍子抜けした感じはありました。

でも少人数だからこそ、和気あいあいと楽しく過ごすことが出来ました。

最初に私が説明しながら豆腐作りを実演しました。そして湯気の出るほかほか出来立て豆腐をみんなで試食しました。

豆腐は作ってからどのくらいで食べられるの?

と熟成期間が必要だと思っていた人が意外と多くびっくりしました。

温かい豆腐なんて初めてという人ばかりで、「美味しい美味しい」とパクパク食べていました。

落ち着いたところで2回目。

これは私は一切口出しせず、みんなに作ってもらいました。今さっき実演を見たばかりだけど結構忘れているもので、手順を一つ飛ばしそうになって、私の「ビッ、ビー」と言うペナルティーが出て、あわててノートを見直すと言う場面もありました。

集まったのは初顔合わせの人ばかりだったけれど、皆直ぐに打ち解け、ずっとの友達のように冗談を言いながら楽しく作っていました。

こんなアルゼンチン人の明るく人懐こい所は羨ましい限りです。

 

豆腐作りの後は、豆腐を澱粉でまぶし、揚げ、それに醤油と砂糖と酢を合わせた甘酢あんを絡めた、私流いい加減適当豆腐料理を作りながら紹介しました。

 

そして試食会。

豆腐を味噌に漬け1ヶ月寝かせた味噌豆腐。

作った甘酢あんかけあげ豆腐。

凍豆腐の天ぷら。

おからコロッケ。

おからせんべい。

作りたて豆腐の醤油かけ。

バナナ入りの豆腐アイスクリーム。

 

あまり日本的な豆腐料理ではありませんでしたが、新しい食べ方として紹介することが出来たと思っています。

 

子供の頃から人が苦手で、目立つ事が嫌いで、いつもその他大勢の中に紛れていました。

また、何でもしてくれる姉がいたこともあって、料理のお手伝いとかした事がありませんでした。食に興味も無く、インスタント、大量生産の市販のお菓子好きでした。

料理は相変わらず苦手ですが、そんな私がお婆ちゃんと言う年齢になって、味噌や豆腐作り講習会を企画実行し、それを楽しいと思えるのですから夢のようです。

 

人は、生き物はいくつになっても変われるし、新しい事を始められるし、自信を持てるし、新しい発見があるし、自信を持てるんだと実感しています。

 

「元気ですか?」

「大丈夫?」

と聞かれたら、笑って「ありがとう。元気元気。大丈夫!」と答えられる自分でいようと思います。

 

玄関横のスイカズラの花が、甘い香りを漂わせています。美しい季節です。

 

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