時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

春の雪に思う事

パタゴニアは春

けれども10月の末に雪が降りました。雪の天気予報に「まさか~。ここの天気予報は何でもありだなあ。」と友人と呆れていたのですが、午後からみぞれが降り、それが瞬く間に雪に変わりました。窓から外を見ていると、絶え間ない雪が辺りをあっという間に白く変えていきました。

水分を含んだ重たい雪でした。

チューリップの花も移植したキャベツの苗も雪の下に埋もれてしまっていました。

りんごの花もまさか雪の洗礼を受けるなんて想像もしていなかったでしょう。

窯場の横の大きなオルモの木の枝が雪の重みに耐えかねて折れ、犬たちの散歩道を塞いでいました。家や窯場の屋根の上に落ちないでくれた事を感謝しました。

 

今年は暖冬だったのですが、春になってからは雨や曇りの天気が続き、気温も上がりません。

天気を見ながら、不足してきた薪の準備に追われています。

 

世界中が大きく揺れています。

目に見えるところでも、見えないところでも、争いは続き、多くのものが破壊され、人々が嘆き悲しみ、それ以上に人間以外の生き物が苦しんでいます。

 

そんな中で、異常な物価上昇に戸惑いながらも、私には家があり、心安らぐ農場があり、私を頼ってくれる犬達がいて、助けてくれる友人もいます。

どうしたらいいのか途方にくれる前に、何とかなるさと笑える気持ちのゆとりもあります。

 

いつでもどんな時でも

ありがとう

幸せだね

そう笑って言える自分でありたいと願っています。