時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

水を考える

もう2ヶ月近くまとまった雨は降っていません。

毎日快晴で炎天下では焼ける様な熱さ(暑さを通り越しています)です。

4日 ついに37℃まで気温が上がりました。

日本の夏では結構当たり前かもしれませんが、ここパタゴニアでは異常です。

湿気がほとんど無いので、朝は気温が一桁までグッと下がり、涼しいうちにドアや窓を全開にして冷気を室内に入れ、日中はその冷気を逃さないように締め切り、窓にはカーテンをします。

 

水源の水位が下がり、水不足があちこちで起きています。

幸い我が家ででは、畑の水やりもたっぷり出来るくらい水路の水は流れていますが、生活水にも困っている人が多くいるので、洗車した車を走らせるのは気が引けて埃まみれのままです。

 

運が良ければ豊かな水源に当たり井戸が掘れます。でも10メートル以上だいたいは20メートル以上掘らなければならないのでよほどのお金持ち以外は無理です。

それで多くの人が水貯め用のタンクを作ります。でもそれも個人の水不足解消にはなりますが、根本的解決にはなりません。井戸だってみんなが井戸を掘るようになれば、水源は枯れてくると思うのです。水不足は降水量が減ったのも大きな原因ですが、人口増加の方が問題のような気がします。

人口増加で木が切られ住宅や道路ができ、草を刈るので蒸発が早く大地が乾くのが問題だと思うのです。時間はかかっても、切った分以上の木を育て、必要以外は草刈りをせずに水分の蒸発を防ぎ、水を大切に使えば乾燥化の速度はぐっと遅くなる気がします。

 

以前は人口も少なく山からの水路の水は何の問題もなく飲む事ができましたが、水k量が減った上に、今では家畜や子供が暑い日は水浴びをし、家庭排水が流れ込むなど、素直に飲める環境ではなくなりました。

それで村にある小学校の井戸に水汲みに行く人が増えました。

これは学校の水不足と水質悪化で父兄が行動して、井戸掘りが実現しました。

27mで豊かな水源に当たり、ポンプを使わなくても水が溢れ出てきます。公立事業なので、誰でも自由に使う事が出来ます。水質検査もされお墨付きの水です。

家から少し遠いのが難点で、イベントなどで大量の飲み水が必要な時は何本もボトルを持って汲みに行きますが、普段は利用していません。

手作りビールが町の売り物で、家庭でも作る人が多く、この水を100リットルタンクに何本も汲みにきています。

山の氷河は消えてなくなりましたが、まだ僅かに万年雪は残っています。

この雪が消えてしまう前に、少しずつでいいので、以前の水の豊富な村に、地球に戻って欲しいです。

 

1月29日の2度目の餅つき書き初めイベントも無事終わりました。1回目の反省点を生かし、より盛り上がった気がします。

 

今日がいい日でありますように

みんなが楽しんでくれますように

ほんの少しでも日本文化が紹介できますように

 

そう願ってイベントの前に手作りだるまの片目を入れました。

閉会のあいさつで、このだるまの目を入れてもいい?と皆に聞いたら

勿論!と答え拍手してくれました。

嬉しくて泣けそうになりました。

 

ここで過ごせて幸せだとしみじみ感じました。

 

2度目のイベントや農場の様子などInstagramで是非ご覧ください

今月26日には梅干し、味噌作り講習会を開きます

 

https://www.instagram.com/chacraarigatou/

 

わんこの写真

向かって右からではなく、左からです。失礼しました

学校へ水汲みに

珍しい集合写真。向かって右から悟り、バター、大将、ホセフィナ