時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

冬の始まりに

5月だと言うのに、ここ数日暖かい日が続いています。雨は降らないものも雲の多いどんよりした日が多いです。

こちらでは冬に快晴になると、放射冷却現象で、明け方どっと冷えこむのですが、曇りだと返って霜も降りずに暖かいと感じます。今日は日中はストーブを焚かずに済みそうです。外気温は5・5度ですが、室内は去年作ったレンガストーブのお陰で19度近くあります。

 

本来なら今頃は一年分の購入した大豆が倉庫にうず高く積まれている時期ですが、今年は夏の干ばつで殆ど収穫がなく、未だに購入の目処が立っていません。

健康食のお店に卸しているので、有機大豆にこだわっていますから栽培農家が限られてしまい、わずかに収穫した大豆に注文が殺到しているようです。共同購入仲間の手腕に期待するしかありません。

 

もし購入出来なかったら(その可能性大ですが)、収入源が断たれてしまい結構なピンチですが、それ程深刻な気持ちにはなっていません。

日本語の家庭教師を増やし、絶対必要経費の光熱費、車維持費、ワン達の食費さえ何とかなれば道が開ける気がしています。

人生甘見過ぎだと言う人もいますが、この30年ここで色々ピンチを迎えましたが、今こうして楽しく生きているので、「困った」より、「どうなるか?どうするか?」の方が楽しみです。

それに私には土地も住む家もあるのでそれが大きな安心に繋がっています。

 

さてさて、暖かい日は続いていますが、日没と日の出は随分と遅くなりました。今までは朝8:00にはワン達にご飯をあげ散歩に行っていましたが、今ではその時間は薄暗く、9:00近くになりました。夕方も7:00には暗くなります。これからどんどん夜が長くなっていきます。

 

去年は夏に来たボランティアの日系三世の女性が冬中居ましたが、先月彼女は町に仕事を見つけ引っ越しました。久しぶりにワン達だけとの時間を過ごしています。1人で寂しくないのと時々聞かれますが、私はどちらかと言うと1人で過ごすことの方が好きです。

うちまで来てくれる日本語の生徒さんが4人いるし、木曜日は私が家庭教師に行く家が3軒あります。だから全く人と接しないわけではないし、家の周りも人口音が増え寂しいと感じる環境では無くなってしまいました。

夏はイベントや講習会でかつてない程新しい人に出会い、充実しては居たけれど私のキャパシティを超えてしまった気がしています。なのでこの冬は自分のペースでゆっくりのんびり過ごします。

もう体力的に轆轤を回すのは難しくなりましたが、粘土に触れ、心の向くままお地蔵様や動物達を作っていこうと思います。

この世界での限りある貴重な私の時間を大切にします。

町の野鳥テロ

取りきれなかったりんご達