時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

私の見続けているもの

10月も1週間を過ぎました。

日中ストーブを焚かない日が多くなりました。ただ老猫「福」にとっては辛い事だと思うので、湯たんぽを温めて寝床に置いてみました。最初は警戒してか近寄りませんでしたが、今では湯たんぽの上に丸くなって寝ています。

 

気がつくと我が家でもさくらんぼの花が咲き始めていました。

アニメの影響でみんな「桜」は知っていますが、さくらんぼの花だと思っている人がほとんどでした。

町の八重桜も蕾が膨らみ始めているのでしょうか?町に行った時、見にいこうと思います。

郵便局の隣の空き地に八重桜と楓が植わっていて、春には桜、秋には紅葉を楽しませてくれます。この木は30年以上前にエルボルソンに住んでいたアルゼンチン男性と日本人女性のご夫婦が植えたそうです。私がここに来た時にはもうお二人とも引っ越していませんでしたが、ブエノスアイレスの日本庭園で焼き物展示会をした時、そこで働いていた娘さんにお世話になり、嬉しい縁を感じました。

我が家にも、日本の種から育った「秋田杉」が何本も育っています。この木はブエノスアイレスの方が育てていたものです。その方の夢がパタゴニアに秋田杉を植えることでした。今大きく育つ秋田杉を見ながら、例えわたしがこの世界から居なくなっても、この農場を引き継いで愛してくれる人を、秋田杉達が呼び寄せてくれると思っています。

 

さて今回はサウナのご報告。

うふふふ…

先日入りましたよ。

実は1ヶ月近く前にすでに完成していました。でも1人では、なんだか勿体無い気がしたし、気分的に落ち着く露天風呂を何時も沸かしていました。しっかり試していないので、人を招待することもできずにいました。そんな時、サウナを最初に招待してくれたクララが「一緒に試してみよう」と言ってくれて、土曜日に本格的に沸かしてみました。

最初に室内のストーブを2時間ガンガン焚いて、それから外のドラム缶に入れた水を沸かして室内に水蒸気を送り込みました。

思った以上に水蒸気が出るのに時間がかかり、薪もこまめに足さなければいけないことが分かりました。ですから今回は温熱サウナになりましたが、いやあ~!気分爽快。

汗びっしょりになり、出たり入ったりを繰り返し、身体中ほかほか、お肌つるつるでした。

こんなに気軽に本格的サウナを楽しめるなんて、幸せいっぱいでした。

次回はお湯に薬草を入れたり、室内に香り用の薪を置いたりしてみようと思います。

そしてサウナの日を決めて、誰でも気軽に利用できるようにしたいなあと夢が膨らみました。

 

今年の小さな夢、目標が一つ叶いました。次は穴窯焚きを興味のある人たちとしたいですし、日本文化紹介を兼ねて餅つき大会、試食会もしたいです。

耕さない畑の実践や、人も自然の一部とここの生活を楽しめる人達が気軽に滞在できる宿泊施設を作りたいです。

近代設備のある病院が無くても、最先端治療を受けなくても、自然治癒力で難病と上手に楽しく付き合えることも示したいです。

何よりも、今この世界で生きているって、こんなにも幸せで豊かなことなんだと感じて欲しいです。

 

何年かかっても、今の人生で実践できなくても、上手くいかないことがあっても、夢に向かって進んでいく過程を楽しんでいこうと思います。

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サウナ内部

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街の早春の景色