時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

「民族祭り」

4月10日土曜日、お隣の町ラゴプエロで「fiesta de comunidad」と言うお祭りがあります。アルゼンチンは、国民のほとんどが主にヨーロッパからの移民の子孫なので「何世ですか?」の質問に「イタリア3世です」とか「スペイン5世です」と言った答えが返ってきます。

ですからこのラゴプエロのお祭りも、移民、または移住者が各自の国の文化習慣を紹介すると言う、アルゼンチンらしい楽し「そうな」お祭りです。「そうな」と言うのは、私たちは人の集まるお祭りなどが好きではないので、今まで一度も行った事がないからです。

ところが、今年はそのラゴプエロの主催者から参加依頼の連絡があり、出展者として参加することになりました。ラゴプエロ在住の日本人移住者の方が高齢で参加は難しいからと、私たちを主催者に紹介してくださった事と、私がエルボルソンの文化センターで日本語と習字教室をしているというご縁が重なった事によるものです。

先日打ち合わせに行ってきましたが、参加予定は今のところ21ヶ国。初回から参加しているスペイン、イタリアなどでは、もう準備委員も出来てかなり綿密な計画を練っているとか。日本は正式に参加するのは始めてです。参加を決めたものの、準備期間がありません。来年はもっと早くから日本人移住者、日系人が集まって計画を練ろうという事にして(エルボルソン近郊で日本人、日系人家族は10家族ほどいます)、今年はとりあえず私たち夫婦が主体となって準備することになりました。

食べ物は私が手作り出来、アルゼンチンの友人の間で評判の良かった「巻すし」「せんべい」「揚げ豆腐の醤油煮」「くるみ野菜味噌」を販売し、尺八、琴、三味線、和太鼓の音楽ビデオをノートパソコンで流す事にしました。

また、他の日系人の方から「刺繍」「そろばん」「折り紙」などの展示品の協力をして頂き、私たちの穴窯で焼いた日本的な焼き物も飾るつもりです。後は日本の料理やお茶、建築など写真の多い本や雑誌を持っていき、自由に見てもらえるように工夫するつもりです。

時間と場所があれは、習字でカタカナで名前を書いてあげたり、抹茶を立てたり、折り紙を折ったりもしたいと思っています。

ただ残念なのは、誰も日本楽器の演奏が出来ないことです。生で尺八や琴、三味線などの演奏が出来たら、さぞ迫力があるだろうなあ〜と思っています。

今回は始めての参加。しかも行ったこともなく雰囲気も分からないお祭りなので、無理せず出来ることからやっていこうと思っています。

私たちが「日本の代表」なんて、ちょっと心許ない気もしますが、日本の良さ、日本らしさを少しでも伝える事が出来たら良いなあと思っています。

日本紹介に関して、何か良いアイディアがありましたら、ぜひお教え下さい。
また、21ヶ国の参加。皆さんはどんな国が参加されると思われますか?私は夫と予想ゲームをしていますので、ぜひ皆さんも予想してみて下さい。

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写真解説

今年の”のうじょう真人”の畑の様子です。いわゆる雑草と呼ばれる草もたくさん生えてますが、そらまめは大豊作でした。キクイモ、えんどう豆も豊作でした。
本当にパノス先生を初め、「パタゴニア緑化」の仲間たちのお陰だと思っています。ありがたいことです。
天気も見方をしてくれました。今年は久しぶりに充実した収穫で、嬉しいです。