時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

これから出来る事

 

ここ数日30度越えの暑い日が続いています。湿気がないので木陰や室内では過ごしやすいですが、カリカリと照りつける太陽は外にいると、直ぐに日射病になってしまいそうです。

 

米ドル生活者にとってはアルゼンチンは物の値段の安い国ですが、私達には値上がりに収入が追いついていかない、とんでもない国になってしまいました。

先日ガスが無くなり空ボンベを持って買いに行きましたが、入り口に貼られた値段を見て度肝を抜かれました。25日前は10kgで3750ペソ

そして昨日はなんと8000ペソ。いきなり100%以上に値上げです。

全てのものがじわじわとではなく、いきなり値上がりします。それなら私が卸している豆腐や味噌もそれに合わせて値上げすればいいのかもしれませんが、気持ち的にそれが出来ずに困っています。それにもししたら、誰も買わなくなってしまうかもしれない恐怖もあります。

現状を見極めながら、周りに流されず、出来るうちは自分の気持ちを大切にしていこうと思っています。

 

私は最近、見ず知らずの人から時々声をかけられる様になりました。

10kg近い豆腐をお店まで運んでいる時。

銀行など人がいっぱいの待合室で。

車の多い道を歩いている時。

 

「どこまで行くんですか?持ちましょうか?」

「良かったらここに座ってください」

「何かお手伝いします」

声掛けだけでなく、小走りに先回りして店のドアを開けてくれる人もいます。

 

自分で一生懸命普通に歩こうとはしていますが、やはりふらふらヨタヨタは目立つようです。

でも声をかけてもらったら、恥ずかしいと思うよりも、その人たちの思いやりに身体中が温かく嬉しくなります。そしてそうやって自然に声をかけられる、自然に手助け出来る優しさを羨ましいと思います。

 

私は力もあり元気だった若い頃、自分の事しか見えてなく、誰かの為に何かをさり気無くしてあげることが出来ませんでした。

大げさに構えなくても、声を掛けるだけで良かったのにです。

 

今はもう、助けてもらうだけで、誰かの為に自分が手伝えることは無くなってしまった事が残念です。

今の私に出来ることって何だろう。

与えてもらった優しさを、どうしたら他に送っていけるんだろう。

いつも考えます。

 

この先自分が言うのと同じくらい、ありがとうと言ってもらえるように、今の自分にできることを見つけていこうと思います。

 

冬籠りの為の薪作りに励んでいます。今年は後半になって力強いボランティアさんが来てくれて助かっています。いろんな出会いがあり面白いです。いつまでも人生を楽しんでいたいと思います。

 

 

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