時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

「パタゴニアで日本食は如何ですか?」

アルゼンチンではここ数年「日本」ブームです。寿司や天麩羅などの日本食は勿論、漫画、アニメの人気は驚く程です。首都のブエノスアイレスでは日本語教室がいつも満員御礼の状態だとか。

アルゼンチンには結構多い「日本人嫌い」という人が減った訳ではありませんが、「日本大好き」または「日本を理解したい」と言う人が増えてきた事は、この田舎に住んでいても感じています。それはとても嬉しい事です。

15年前移住してきた時、既にエルボルソンに健康食品のお店は有りましたが、間取りは狭く、薄暗く、香辛料や乾物が主で、醤油が数本売っている程度でした。

それが今では広く明るくなり、あらゆる商品が揃うエルボルソンでも人気のお店となりました。

日本食=健康食というイメージがあるので、「あれ??」と思う物(インスタントラーメンとかインスタントカレーなど)も並んでいますが、このお店に来れば野菜魚介類以外なら、味噌、醤油、ワサビ、梅干し、ごま油、ひじき、こんぶ、日本茶、海苔、ワカメ、豆腐などの基本的な日本食材は手に入ります。寿司ブームを反映して「す巻き」まで売っています。

但し「お値段」はなかなかの物で、日本人で有りながら私達には高嶺の花で手が出ない物が多いですが・・・。 

勿論日本食だけでなく、豆類、香辛料、お茶等の乾物の種類も豊富ですし、地元の産物(蜜、ジャムやドライフルーツ、手作りパンなど)やお土産になるようなプロポリスの飴やローズヒップの化粧品、薬草も揃っています。

また何よりもお店の人達が気さくで明るくとても気持ちが良いのです。肉料理には飽きたなあと思ったら、このお店を覗いて見ることをお薦めします。例え買わなくても、日本の商品が並んでいて、それだけで何となく懐かしい気分が味わえます。

またもし民宿や貸別荘で調理可能でしたら、簡単な日本食を作ってみては如何でしょう?周りの人達も珍しがって、話の輪が広がること間違いなしです。寿司は誰でも知っている人気メニューですが、最近では「味噌」への関心も高まっています。私達には高嶺の花と書きましたが、円または米ドルへ換算すると、それ程高くは無いかもしれません。

入手ルートは秘密ですが、このお店の「手作り味噌」と「手作り豆腐」の味はなかなかのレベルです。特に豆腐は人気商品で、売り切れの事が多いです。お店は中心街から少し歩きますが、メイン通りのSan Martin(サンマルティン)にあります。

「VERDE MENTA(ベルデメンタ)」というのが名前です。町の人なら誰でも知っています。

時にはちょっと贅沢?をして、本場の材料で日本食を作り、宿泊所やキャンプ場などで日本食交流会なんかしてみると、ひと味違った楽しい旅の思い出が出来るのではないでしょうか?