時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

全てが繋がっているということ

nojomallin2005-05-20

「トオフウって、不味いわね」
マリータに話しかけられた時、「不味い」という言葉から「トオフウ」が「豆腐」だと直ぐには気付きませんでした。
「どうやって食べたの?」「チーズみたいにパンに挟んで」「うう〜ん・・・」
確かにここでは豆腐のことをQueso de Soja(大豆のチーズ)と呼んではいますが。macrobiotico(健康食)として日本食に関心を持つ人が少しずつ増えています。それはとても嬉しい事なのですが、「健康食は体に良いから食べる」であって、「美味しく食べる」ものではないようなのです。エルボルソンの小さな町にも3軒「自然食」のお店があり、味噌、醤油は勿論、ひじき、豆腐、昆布等かなりの日本食が手に入るようになりました。でも、物はあっても、料理法はほとんど紹介されていません。マリータから「豆腐がまずい」と言われ残念に思った夫と私は、ここで手に入る材料で、こちらの人の口に合う豆腐料理を紹介していこうと決めました。
日本の料理の本を参考に、私なりにアレンジして実際に作り、写真に撮り、レシピを作って何枚か印刷し、夫の山仲間が開いている自然食のお店で配布してもらう事にしました。
豆腐作りから始めるので週一品のペースですが、実際始めてみると、いろいろアイデアが浮かんできて楽しいのです。しかも「この料理にはこんな器がいいなあ〜」と、作陶意欲も湧き、いかに美味しそうに見せるか、と飾り付けも気にする様になりました。
一つの事からどんどん繋がって、今まで気にも掛けなかった事が、面白く楽しく私の周りで踊り始めました。家庭科が大嫌いで、赤点を誇りにしていた高校生の私が可哀相になってきました。
このレシピ、下手なスペイン語ですが、弊サイトのrecetaの所で紹介していきます。また、「こんなのどう?」と言うアイデア料理があれば、是非教えて下さい。