時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

ワークショップ

 

日曜日、4回目となる味噌と麹作りワークショップを行いました。これは前々から、是非味噌の作り方を教えて欲しいと、4人の人から頼まれていたので企画しました。

ところが広告を作って一番に連絡したのに、次のワークショップに参加するとか、その日は旅行するとか、都合が悪いとかで、結局誰も来ませんでした。教えて欲しいは無料で、自分の都合にいい時にと言う意味だったのかなあ?とうがった考えを持ってしまいました。

でもInstagramで宣伝したら、定員の7人は集まり、実行することにしました。

麹菌はアルゼンチンではまだ手に入りにくいですが、友人が日本からお土産に持ってきてくれた私の貴重な菌を売ったり、譲ったりすることは出来ません。でも私が増やした米麹を安く譲ることはできます。ですから共麹を使って増やす米麹の作り方をセットにしてワークショップをしました。

私は料理人でも発酵職人でもないただの移住者の婆ちゃんです。私流の大雑把な経験だけしかありませんから、

「私の知っていることや経験は何でも教えてあげるけど、それが日本の伝統的な作り方とは思わないで」と何度も念を押しました。

コメの研ぎ方や麹の発酵はじめの状態、温かさ、豆を煮たり蒸したりする時間、柔らかさなど見本をいくつも作っておいて、実際に体感してもらい、やってもらいながら、体で覚えてもらえる工夫もしました。

味噌作りは大豆と白インゲン豆の二種類を作りました。

ワークショップの後は、えんどう豆、ひよこ豆、トーバンジャン、なめ味噌など、私が趣味で作った変わり味噌も味見してもらいました。麹では甘酒は温度管理が難しく上手に作れないので、お粥に麹とレモンを入れ低温発酵させて作った米ヨーグルト(と勝手に呼んでます)、塩麹。それと菊芋の味噌つけ、味噌を使った蒸しパン、ドーナッツ、おから入りコロッケにつける味噌醤油のソースなど前日から張り切って用意しました。

ところで…今回は危うく突然ワークショップ中止になりそうでした。と言うのは、私は病状が急悪化してきたこともあり、食事療法を始めていました。もともと動物性たんぱく質は食べていませんでしたが、今は小麦粉、食用油、甘いものもやめています。

ところが味噌を使ったお菓子は小麦粉や油、砂糖を使いました。味見の時、その後吐き出せば良かったのに、卑しい私はそのままごくんと。しかもかなり余った干しぶどうも美味しいと全部食べてしまったのです。食べ終わった後、やばいな、食べ過ぎたかなと感じたものの後の祭り。

この先は気持ちの良い話題ではありませんから苦手な方は4行飛ばして下さい。

その夜から猛烈な吐き気。3回トイレに駆け込み、胃液しか出なくなるまで吐きました。

胃に物が無くなったら、次は超下痢。長い人生でこんなに苦しい思いをした事はありませんでした。トイレで寝たいと思った程です。胃痛、腹痛、おまけに頭痛までして、このまま起きがれ無くなるのかと弱気になりました。

けれども明け方数時間眠ることが出来、本調子ではないものも、何とか起き上がり動くことが出来ました。

手伝いに来てくれていた若い友人は、今なら間に合うから中止にしようと何度も言ってくれましたが、大丈夫と強気で押し返しました。

掃除やセッティングは彼女が全てやってくれ、午前中しっかり休むこともできました。

下準備を全てしていたことも幸いでした。

そして今回も明るい参加者に助けられ楽しく終わることが出来ました。

今回感じたのは、どんなにきつくても私は進み続けようと言う

事です。フラフラで転んでも、自分のペースで進めはいいんだ。それを笑う人はもういない、自然に手を差し伸べて支えてくれる人がいる。

そして今できる事、今私を支えてくれる人達を大切にしようと心から思いました。

友人がワークショップの様子をInstagramにアップしてくれました。もしよろしければご覧ください。

今年はりんごの花があちこちで見事に咲いています。家の前の姫林檎の木。台木が伸びてきて、毎年花を咲かせます。このりんご、大きくて甘くて歯ざわりが良くって大好きです。

雨が降らず快晴の暑い日が続くようになりました。もう10月も終わりです。

ありがとう農場インスタグラムです。もしよろしければご覧ください。

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