時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

春近し

 

あれあれあれ…

誕生日を過ぎて1週間以上たちました。今年はだんまりを決めていたけれど、友人がお祝いに訪ねて来てくれたり、おめでとうのメッセージが届いたり、とても温かい1日を過ごす事が出来ました。

本当に時間の過ぎるのが早いこと早いこと。

日中はストーブを消して過ごせる日もあります。この時期町にいくと、行く度に花が増えて春の風景が濃くなっていくのが分かります。街路樹の花梅(flores de ciruela)の木がピンクの花で染まっていくのを見ると、ああ、自分で歩ける、花を見られる、ここで生きていられると幸せで体が膨らんでいきます。

農場でも水仙の蕾が膨らんできていますし、姫林檎や木瓜の木も新芽が出て来て全体がふっくらして来ました。

今月末には今期最初のボランティアがやって来ます。まだ若いアルゼンチン人の男の子(23歳ですが私の孫と言ってもおかしくない年齢なので男の子となります)です。

近所にはロシア人家族も住み始めました。先日挨拶に来てくれましたが、我が家をたいそう気に入って、12歳の長女に、日本語や焼き物を習いたいとお願いされました。

スペイン語でうまく会話出来ないし、これから忙しくなるので、正直困ったなと思いました。でも私は自分で望んでここに来たし、自分らしく生きられる大好きな場所に居られるけど、彼女は戦争の影響で、移住を望んだわけではないし、言葉もまだまだ不自由で、同じ年の友人もいない事など考えると、今彼女がここで、少しでも楽しく過ごせるお手伝いが出来るなら、できる事をしたいと思い直しました。

ただ…去年の数少ないロシア人との付き合いから、みんな物凄く人懐っこく、明るいんだけど、自己主張と押しが猛烈に強かったので、私ももうちょっとはっきりNOと言えるように強くなろうと思います。

今日は午後から露天風呂を沸かしながら、落ち葉がいっぱい溜まったカエル池の掃除をしようと思います。去年も一昨年も、おたまじゃくしがある日突然居なくなってしまって、カエルの歌を聴いていません。不思議です。

誕生日プレゼントにハスの苗を頂いたので、その子を定植し今年こそはカエルの歌を聞きたいと思います。

10月の味噌作りワークショップの準備もそろそろ始めなければいけません。

餅つきメインで、輪投げや◯❌ゲームなどの遊び、みたらし団子作り、折り紙教室など参加型の夏祭りも農場でしたいな。

人の粗探しや、健康や数年後の不安、昔の辛かった出来事を思い出して悶々しそうになる時、夏祭りで何をしようとか、ワークショップの進め方とか、実現出来ても出来なくても、心が元気になれる事で頭を一杯にしようと思います。

良い人とか、賢い人、美しい人にはなれないけど、温かい人と言ってもらえるようになりたいです。

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