時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

「楽しいよ。そう思える時間が増えて、ああ、幸せ。」

ある事情で、3年前から西式健康体操を1日3回続けています。でも、だらけの私は時々は1日1回なんて言う時もありますが、続けることが大切と細かい事は気にしません。
体操の他に、大気療法と温冷浴もしています。
温冷浴と言うのは、水風呂と暖かい風呂に1分ごとに、合計9回浸かります。最初に水風呂に浸かるのは、今でも結構決意が必要です。特に我が家は露天風呂。冬の風の日なんかは厳しいものがあります。でも雨や強風の時以外は極力風呂を沸かして温冷浴を実行しています。もし西式健康方に出会わなければ、決して水風呂に入ることなんてしなかったでしょう。
日本にいる時、温泉などで水風呂に浸かっている人を見て、折角温まったのにまた体を冷やして勿体無い。精神修行かなあ?と横目で見ていました。学生時代の寮生活の時も、風呂上がりに水をかぶって上がる同級生がいて、彼女とは馬が合わなかった事もあり、あんなことしてなんか嫌だなあと思っていました。
ところが、ところがです!温冷浴、水風呂に入る事は本当に気持ちがいいのです!
初めて入ったのは、日本で西式健康法をしている東京の渡辺医院に3泊4日の断食入院した時です。秋で肌寒い季節でしたが、風呂上がり体がポカポカして、肌が信じられないくらいにスベスベになっていたのです。
それ以来お湯で温まるだけのお風呂には入る気がしなくなりました。日本では湯船が一つですから、水はシャワーで代用しました。こちらへ帰ってからは、元々薪で沸かす露店風呂は何年も前からありましたが、ドラム缶を用意してそれを水風呂専用としました。
シャワーでの水浴びも気持ちいいですが、浴びるよりも浸かる方が断然気持ちがよく、風呂上がりのポカポカ感も違います。
どうして温かくなるのかは、検索で調べていただいた方が詳しく分かり理解できると思うので書きませんが、頭で理解するよりも実践すると体が納得します。
温冷浴を始めてから、石鹸で体を洗うこともやめました。皮膚呼吸が活発になり石鹸なんか使わなくても不潔ではありません。それに私は皮膚に共生している善玉細菌も殺してしまうのは不自然だと考えます。
今年は大雪で折れた枝が沢山あります。他の人は乾季が来る前に林の中で燃やしていますが、ただ邪魔者として燃やしてしまうよりも、それで風呂を沸かしせば枝も喜ぶと思います。
水風呂からはリンゴの木やアンデスの山が見えます。今の季節は日が沈むのが山のもっと右側で夕日を楽しめませんが、もう少したつと、水風呂に浸かりながら山に沈む太陽が眺められますし、秋には実ったリンゴを見ながら、春には満開のサクランボの花の下で、「ああ幸せだな。今日も良い1日だったな。」としみじみ感じることができます。
どんなに疲れていても、この温冷浴をすると疲れもとれます。良い事尽くめのお薦めの温冷浴です。