時子のパタゴニア便り

1994年パタゴニア アンデス山脈の麓の村の5’5ヘクタールの土地に移住。ささやかな自然との暮らしの中で感じた事を書いていきます。

「私のお勧めエルボルソン観光」

秋から初夏まで、エルボルソンに観光客は殆どいません。120km離れた観光地バリローチェには大きなスキー場もあり、娯楽施設も宿泊施設もあるので、一年中ブラジルやヨーロッパから観光客が来ています。そんな観光客が一日バスツアーでエルボルソンにやってきて、地ビール工場や鱒養殖場を見学してまたバリローチェに帰って行きます。

実際夏以外のエルボルソンは登れる山も無く、湖も滝も寒く閑散としていて観光には不向きです。でも、あえて夏以外のエルボルソン観光のお勧めを私流に探してみました。

「真冬の快晴の日に多い朝のエルボルソンスモッグ」

これは家庭の薪暖炉から出る煙が、低い町の中心地に集まって雲のように覆い尽くすのです。町の中心地に居たのでは、ただ曇って寒いだけでなんの面白みもありませんが、私の住むマジン地区から車で下りてくると、青空にはえる雪のアンデス山脈の麓に灰色の厚い雲の塊が見え、その中に入ると今までの青空が嘘だったような曇り空になり、その極端さが面白いです。

「天然ローズヒップの実」

こちらではロサモスケータと呼ばれている野茨の一種です。郊外に行けば至る所に生えています。その赤い実は食用でジャムやお茶にしています。そのまま口に含めばもったりとした食感と、甘すっぱさが味わえます。特に霜で凍った実は美味しいです。ただし、株は刺だらけ、実の中は小さな種だらけですので注意して下さい。4月から8月までが食べ頃です。ただし道路沿いや家畜放牧地での味見は衛生上お勧めしません。

「こんな所で!の日本語教室」

毎週月曜日、火曜日、木曜日の午前10時から11時半と、月曜日午後2時半から5時、木曜日午後2時から4時
市立文化センター(CASA DE LA CULTURA )の二階?教室で、私が日本語教室を開いています。こじんまりとした家庭的な教室です。暖房付の暖かい部屋です。ゲスト大歓迎。いつでもお気軽にお立ち寄り下さい。1階のサロンでは常時地元の人の展示会(絵や写真など)があります。

「ウィンドウショッピング」

これが今回一番のお勧めです。最近では靴や服の質も品揃えも見違えるように変わりましたが、探せばまだまだ“田舎のアルゼンチンらしい”お店が見つかります。また、日本では絶対見かけない愛想の悪い店員や、反対に陽気すぎるご主人に出会えます。30年以上前、日本で売っていた懐かしい文房具に出会えたりもします。

写真はメイン通りのエルボルソンでもおしゃれな店のウインドウ。赤ちゃんのマネキンを“怖い”と思ったのは私だけでしょうか??この隣のウインドウにはもっと怖い赤ちゃんマネキンが居ました。どうぞ探してみてください。